中国の愛国教育を外国籍の子供が受けることについて

バイリンガル育児
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年長クラスになって、ちょっと悩んでいることがあります。

それは、、、

中国の愛国教育の子どもに対する影響について!

 

中国ではローカルの学校では
幼稚園から大学まで愛国教育がすごいようです。

娘が通っている幼稚園の教科書も

「人民解放軍を尊敬しましょう」

「私たちは中国人、祖国を愛します」

などの文言や国土、解放軍に関する勉強。

そして「我爱天安门」「我的祖国」

などの歌を歌う。

日本の幼稚園なら、いや多くの民主主義の国では

絶対やらないな、という幼児への愛国教育。

 

娘も5歳になり、年長クラスでは

世界の国々と民族の学習が始まったようです。

そこで園でただ一人の外国籍であるうちの娘は

いい題材として取り上げられているようで、

「この子は中国人ではありません。
日本人です。」

と繰り返し強調されて子どもたちに教えられているのか

最近送り迎えの時に会うクラスメイトたちが親に

「彼女は中国人じゃないんだよ。日本の子ども。
日本の服を着ている。」とか話していて

中には「仲間じゃない。だって彼女は日本人だから」
と言っているのも聞こえてきて

切なくなってしまいました。

きっと先生は悪気はなくて

世界地図を教える時に
「彼女(実際は名前で読んでます)の国はここ。
私たちの国はここ。」と言ったり

民族の学習の時に”中国人””日本人””アメリカ人”と説明するのに
ちょうどいいから娘を取り上げているだけだと察するのですが

親でさえ外国人をみたことがもしかしたら私が初めてかも
しれない内陸の地方の街で

外国籍の子どもを受け入れたのは幼稚園の歴史上3人目
(数年前欧米人の兄弟がいたが中国生まれで中国語が話せたらしい)

タクシーに乗って日本人だと話すと
「外国人乗せたのなんて初めてだよ〜!
わあ、光栄だ!」と握手を求めらたり
顔をじっと見られたりするような未開の土地で、

ただ、珍しいから幼稚園でもそんなに強調されて
いつしか娘は

「私は日本人。他のお友達は中国人」と言う中国語を
覚え、

「みんなリン(仮名)のこと日本人って知ってるから
これは日本の服、これは日本のズボン、これは日本の靴って
言ってくる」と笑って言ったり

「リンは日本の子供だから日本語しか分かんない!」

と怒ってみたりするようになりました。

私も娘も、珍しがられながらも
一生懸命馴染もうと努力しているし

娘も中国語を覚えてきているし
私は中国語が日常会話にはほぼ問題なく話せるし

せっかく溶け込もうとしているのに
そんなに”この子は違う””この子は外国人”と
子供たちに強調して教えないで欲しいな、と思いました。

それを先生に言おうかと思ったりもするけど
先生方は最初娘が中国語ゼロの時から本当に
親切に根気よくとても可愛がってくれているのを
知っているので

それに私が勤める大学の日本語科主任の紹介で
この園に入園させてもらったし

先生に悪気がないことはよく分かっているから
娘が園で寂しい思いをしていないか少し
心配ではあるけれど

海外育児あるあるだと思って
様子見です。

日本で生活していたら
まず考えることがない

「私は何人なのか」
「私は何族なのか」
「私の祖国はどこなのか」

という問題。

娘は日本で生まれて日本国籍ですが
父親は日本と台湾のハーフで
4分の1は台湾の血が入っています。

私なら両親日本人で日本で生まれ育ち
日本の教育しか受けていないので

「私は日本人である」
「祖国は日本である」

ことにブレや迷いは一切ありませんが

娘は、どうなるのだろう。

台湾の血が入っているとはいえ
父親はもうこの世にいませんし、
娘は覚えていません。

台湾人のおばあちゃんにも1歳の時から
会っていないので自分に日本人じゃない
家族がいるなんて知りません。

出生から生後3ヶ月まで日本の私の実家で
過ごし、その後半年東欧で暮らし

1歳から3歳半まで日本で過ごし
日本語を母語として習得したあと

3歳半で中国へ渡り、中国人しかいない
現地幼稚園に放り込まれた我が娘。

4歳の10ヶ月はコロナのために
日本の祖父母宅で過ごし
日本語の読み書きもできるようになって

日本を自分の場所だと認識するように
なってからの、

中国再入国。

幼いのにすでに変化の多い人生、、、

(はい、私のせいです)

言葉ができるようになったら
また何か変わるのだとは思いますが

言葉の問題だけではない語れない

民族意識、愛国心、アイデンティティ問題。

今いる場所はあまりに外国人に慣れていないので
やはり小学校はもう少し外国人が多く暮らす
町で教育を受けさせた方がいいかな、と
考え始めました。

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