私の大学赴任に伴い、娘はアパートの隣にある現地の私立幼稚園に
通うことになった。
中国の幼稚園は大抵3〜6月が申し込み期間で、私の就職が決まったのが
6月半ば、自分で申し込みに行くことはできないため
大学の日本語学科の主任が代わりに申し込みを済ませてくれた。
私たちが住むアパートは大学が建てたもので、外国人教師や教授の
専用住居棟がある。
よって幼稚園の園長と大学の主任は知り合いで、まあ、いわゆるコネで
私が行かなくても申し込みを済ませることができた。
中国も都市部では幼稚園も定員オーバーで入れないことも多いらしく
現に最初に応募した昆明の大学では内定時点でもう付属幼稚園に入ることができないために
残念ながら見送ることになった。
赴任が決定した大学は昆明の大学の先生の紹介である。
比較的田舎ならば空きがあるんじゃないか、ということで。
幼稚園申し込みに必要なものは通常
・両親と子供の戸籍謄本コピー
・健康診断書
・予防接種証明書
・申込金
これは中国籍の場合である。
我が家の場合、入園前に求められたものは
・子供の名前と生年月日
・申込金300元
以上。
それも子供の生年月日を聞かれたのは
8月になってからで、申込金は大学の主任が立て替えてくれた。
健康診断も中国に来てからでいいとのことで
渡航前には「私と子供は健康です」というような内容の
書面にサインするだけでいいとのことだった。
以前は中国に長期間滞在する人はみんな渡航前に必ず
指定の病院で健康診断を受けてから行かなければならなかった。
私も2013年に滞在した時は渡航前に日本で健康診断を受けて
証明書を持参した。
規定が変わったらしく、健康であると一筆書くだけで
あとは現地に着いてから受ければよくなったそうだ。
現地で受けた方が断然安いし、日本では中国規定の健康診断書を
発行してくれる病院が限られており、地方にはないため
これはいい規定の変更だと思う。
私が自分の仕事よりもっとも心配だったのは
幼稚園に無事に入園できるのかという点である。
そのため、大学の主任には幼稚園の手続きのことばかり
聞いていた。
通常なら不要な子供の手続きまでして
子連れシングルマザーを採用してくれたことには
本当に感謝している。
しかしこのような内陸の地方都市では
なかなか日本人が、特に女性が来てくれないという
大学側の事情もあり、WIN WINというわけだ。
さらには私は子供に予防接種を1本も打っていない。
これについては「子供を病気にさせない自然派育児」
として改めて記事にしようと思うが
中国には「予防接種証明書」というものがあり
幼稚園や小学校の入学で求められることは知っていたので
これが一番心配だった。
大学の主任には正直に話し、
そして日本には予防接種証明書のようなものはないと
(実際は母子手帳がその代わりになるが)
説明して、本当に問題ないか3度くらい聞いたが
主任の返事は「問題ない」だった。
中国人の「問題ない」は 大抵「問題ある」だと
中国通の人はよく言う。
後にそれを実感することになるが、まあそれはまた
別のお話。