こんにちは。楊梨杏です。
今回は、外国人が市内に10人もいない、
日本人は私たち親子だけという内陸地方で
中国人と一緒に仕事をし、子どもを公立校に入れて
中国人社会にどっぷり入って暮らしている私が思う
「中国人の民族性格」について述べたいと思います。
私は大学で日本文化概論の授業も担当しており
その中で中国文化との比較もするのでそれなりに
調査研究はしておりますが、あくまで私が感じた個人的な
見解なので、「絶対にこうだ、例外はない」と言っているわけでは
ありません。
その点はご了承いただき、中国人と付き合う時の参考に
あるいはエンターテイメントとしてお楽しみください⭐️
予め知っておけば腹が立ったり傷付いたりすることも
減らせるのではないかと思います。
大前提として私はこんな中国の人々が大好きです。(本当です)
中国人の民族性格1:前もっての約束が苦手
【中国人の仕事流儀】で彼らは計画を立てない、と書きましたが
それと同様に、プライベートでも計画を立てません。
遊びに行くのも思いつきで直前に決めて動いている気がします。
彼らが誘いをかけるのは多くが当日の朝。
例えば朝9時にWechatで
「今日時間ある?子ども連れて一緒に遊びに行かない?」
「いいね。」
「じゃあ10時半ごろ迎えにいくわ。」
そんな感じ。
ママ友に二日前に週末家に遊びに来ないかと
誘いをかけたら、
「そんな先のことはまだわからない。後で
返事するね。」と言われました・・・。
日本だと遅くても1週間前、早い時なら1ヶ月も前から
約束している場合もあるのに、私の印象では中国人は
前もって約束するのが苦手、もしくは嫌いなようです。
そして、ママ友との遊びの約束より優先される
”用事”は、家族です。
直前まで約束を入れないのは、家族の用事を優先したいという理由も
あるのではないかと思います。
実家の親から呼び出されるとか、夫が急にデートに誘ってくれるかも
しれないとか、そんなこと。
家族と疎遠でない限りは、友人より家族を優先するのが
中華文化だと私は認識しています。
そして急な誘いに対するフットワークは恐ろしく軽いです。
例え1人であっても、朝からすることを決めていて
計画を立てて動くタイプの人にはストレスだと思います。
私はフットワーク軽い方で、思いつきで行動するタイプなので、
むしろ前もって前もっての
日本式より中華式の方が性に合っていて快適です。
ただ、ホームパーティーに招待していても
直前まで本当に来るのかどうかわからないという状況では
料理を用意するにもちょっと困ります。
しかしそれも困らないのが中国人なんですよね。
料理は余ってもいい。
ただ日本で生まれ育った私は、
週末の約束が直前までできないのはなんか、自分の
優先順位が相手にとって低いような気がして
傷つくこともありました。
だからきっと、前もって誘わない方がいい。
誘うなら当日、早くて前日の晩。
急に誘われても、フットワーク軽く動けるように。
中国人の民族性格2:おもてなしは最初だけ
中国の人々が自分たちのことを
「中国人は外国人に対して非常に熱意を持ってもてなします」
と言うのを何度か聞いたことがあります。
私が今の大学に赴任してきた時
赴任までの手続き、空港までのお迎え、住居の準備と案内、
子どもの幼稚園の入園手続き、最初の買い物、初出勤時の
各教師への挨拶回り、校内の案内、帰りのタクシーまで
それはそれは親切に、先生方はいろいろやってくれました。
住居は想像より遥に綺麗で広くて
家電家具もおしゃれで私は感動しました。
最初に食べるパンや飲み物までテーブルに置いてあり、
ここまでにかかる費用は全て学校が負担してくれました。
出勤初日も教室の案内はもちろん、昼食もある先生が
付き添ってくれて、これからこんな風な生活が始まるんだな、と
思ったものです。
赴任して2週間後くらいに行われた入学式典は
私たち外国人教師は校長や院長と並ぶVIP席に案内され
赤い布がかけられた特等席で、行進する新入生に手を
振り、外国人教師はVIPなのか、と感動しました。
さらに外事部に呼ばれて行政棟へ行くと、市政府の人たちも
集まっていて、何か困っていることはないかとか
これから何か問題があったらなんでも言ってくださいと
通訳付きで(いらないけど)話してくれました。
市政府の人たちも、このような内陸の街に遥々来てくれて
嬉しい。歓迎します。と言ってくれて
私は自分の価値が高いような気がして、嬉しかったです。
中国の人々は、外国人を熱烈に歓迎してくれる。
とても親切に、いろいろやってくれる。
そう、実感したのは、最初の2週間ほどだけだったのです・・・。
校内での昼食に関して言えば、教師が付き合ってくれたのは
なんと初日だけでした。
翌日、授業を終えて職員室に戻ると
すでに誰もいなかった。
4限目の授業がない教師は11時半ごろの早めに食堂へ行く。
12時になると学生が押し寄せて混むからです。
授業がある教師は、大抵テイクアウトして寮で食べるか
寮で自炊する。寮に住んでいない教師は、車で家に戻る
人も多い。
私は仕方なく1人で食堂へ行きました。
まだ全然注文方法とかわからないことも多いのに。
市政府と外事部のミーティングも、赴任後1週間目の
一回だけでした。
いや、困ったことって3ヶ月後とか、半年後とか
1年ごとか、少し時間が経ってからわかってくるものだと
思うのだけど、来てすぐに聞かれても正直
「何が困るかがわかりません」としか言いようがなく
時間が経ってから聞いてくれた方が本当に役に立つものなのに。
赴任後2週間もすれば、大抵のことは放置でした。
もちろん聞けば教えてくれる。
頼めばやってくれる。
しかし、あちらから積極的に来てくれることは
なくなりました。
学生も、初めの頃熱心に質問してきたり
一緒に食事しましょうと誘ってくれたりしても
多くの場合は時間が経つとだんだん積極性がなくなる。
こうなるのは別に私だけではありません。
他の外国人教師も同じ対応を受けています。
入学式典の席は、3年目にはもう一般の教師と
同じ席になっていました。
赴任後2ヶ月目くらいに、日本から日本語科主任の
留学時代の指導教授が来賓としてやってきたことがありました。
主任が「先生もぜひうちの大学に来てくれたらいいのに」
と言ったら教授は
「いやだよ。あなたたち親切なのは最初だけで後は
ほったらかすんだから」と言ったので
ちょうどそのことで戸惑っていた私は
「え?やっぱりそうなんですか!」と目が開いたくらいです。
中国人のおもてなしは日本人のおもてなしとは違います。
日本人のように、
「本当に困っている時に手を差し伸べる」
「最初から最後まで親切にする」ではなく
中国ではあくまで形式上。
形だけ。最初だけ。
そう中国文化概論でも明言されています。
「中国は形式主義国家である」
だから最初に親切にしてくれたからといって
期待してはいけません。
その後は、割とすぐに
自分でなんとかしないといけない日々が始まるのですから・・・・
中国人の民族性格3:言い訳が止まらない
中国人が大好きな私が中国人の嫌なところだな、と
感じる部分の1つが、「言い訳が止まらない」ところです。
何かすれ違いや揉め事が起こった時
「私のせいじゃない」「俺は悪くない」ことを
証明するのが彼らにとって問題解決より優先される
最重要事項となります。
言った言わないで一方的なマシンガン言い訳連射を
執拗にやめないのです。
私も若かりし頃、といっても30は過ぎていたけれど
まともに相手してああ言えばこう言うを何十分も
やりとりしていたことがあります。
中国人の言い訳にまともに付き合っていたら
半日はかかります。
私はこう言ったのにあなたがこうしたからなどと
言う明らかな嘘からの言い訳にカチンときても
相手にしてはいけません。
昨今はチャットなどでメッセージ履歴が残っているから
言った言わないの嘘はまあすぐに証明できるのだけれど
それならそれでまた言い訳の上塗りをしてくるので
のれんに腕押し。
マシンガン言い訳が始まったら
中国語の耳を閉じてスルー。
そして直接本題に入る。
その際、丸く収めようと決して謝ってはいけません。
本当に自分に非があると思った場合以外は。
「中国人は謝らない」というのは
世界で有名な話かもしれないけれど
謝ったら負け的な考え方があるのは事実だと思います。
私も中国に来たばかりの頃は
日本人のクセで「すみません」と「ありがとう」を
多用していたけれど
中国人とのやり取りの場数をこなしてきて
どんな時に言うべきでどんな時に言わざるべきか
だんだん掴めてきました。(いいのか悪いのか・・・・)
相手が自己防衛の言い訳を連射していても
ターミネーターばりにビクとも反応しないで
「で、結局来られるの?」と本題に入る。
中国人の言い訳は相手にしない。
私の今のところの交流術はこれです。
他にいいのがあれば教えてください。(悲)