先日日本語のレッスンで台湾の生徒に外来語の授業をしました。
日本では外来語はカタカナという日本の文字で表記され、発音も英語っぽくてはダメで日本語のように1文字1文字はっきり発音します。
これが外国人には厄介なのですね。
英語話者のアメリカ人なんかは特に英語をわざわざ日本語風に発音するのとか、カタカナになった途端、英語ではほぼ発声しない音をはっきり発音しなければいけないとか、読むのも書くのも大変なわけです。
台湾の人も英語話者ほどではないにせよ、英語は英語として発音するので元は英語のものをわざわ日本語読みするのに苦労します。
日本語の外来語は例えば
アイスクリーム ice cream
ジュース juice
ミーティング meeting
バランス balance
のように 英語のままだけど発音は日本語というもの。
これはなんとなくわかります。発音はしにくそう。
リモコン remote controller
エアコン air conditioner
パソコン personal computer
のように英語を省略しちゃったもの。
これは教えてあげないと外国人はチンプンカンプンです。
日本で現在使われている外来語は英語がもっとも多いですが、フランス語、ドイツ語、ポルトガル語、オランダ語から来ているものもあります。
オランダやポルトガルから来ているものは
例えば カステラ、パン、コック、メス。
時代的にそれらの国から文化が入ってきた頃からあるので、もうすっかり日本語になっていて誰も違和感を感じませんね。
英語から来ているものは新しいものも多いので
例えば コンプライアンスやアイデンティティなんかは日本人でも正確にその意味を説明したり正しく使ったりできない人も多いんではないでしょうか。
外国人の意見としても、日本語には外来語が多すぎる。日本語は美しいのだからもっと日本語で表現してもいいのに。という意見が多いような気がします。
日本人の年配の方も同意見かもしれませんね。
では台湾は外来語をどのように取り入れているのでしょうか?
台湾では英語などの音が近い漢字を当てはめて使用しているものがあります。
例えば
拿鐵Ná tiě
吉他 jí tā
吐司 tǔ sī
わかりますか?
上から順に ラテ(カフェラテ)ギター、トースト です。
漢字には全く意味はなくて音が似ている、というだけです。
他に英語のまま会話の中に混ぜるということも特にIT業界や若い人はよくやっています。
例えば
你要follow 這個document、然後我們在3點開始meeting吧。
といった感じ。
この中で英語の部分の発音はめっちゃ英語です。
ちなみに台湾の場合は日本統治時代があったのもあり、日本語を混ぜることもあります。
浸透している日本語は「あなた」「おいしい」「の」「あたま」など。
もともとイギリス領だった香港では台湾以上に普通に英語がミックスされます。
しかし1997年に中国に返還されてはや20年以上経ち、最近は香港で英語が通じにくくなっているという話を聞きました。
中国大陸では台湾や香港のようには外来語がミックスされていないという印象です。
日本人はどうして英語の発音が悪いのか?という議論で英語がカタカナ表記されて日本語の発音になってしまっていることが影響している、なんて意見もありますよね。
イギリス領だった訳でもない台湾の人の英語の発音がいいことを思えば、確かに我々日本人はカタカナに引っ張られているような気がします・・・。