働くってどういうことだろう?

異文化比較・雑談
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働くってどういうことだろう?

なんか、大学生の悩みみたいなタイトル。

私も大学生の頃こんなことを考えて本を読んでみたりしましたし
母親になってまたこんなことを考える日々を送っております。

実は私は正社員というものになったことがありません。

大学の時のアルバイトに始まり、卒業後もアルバイト、派遣、
契約社員という「いつでもやめられる」「自由がきく」
そんなスタイルで色々な職場を経験しました。

今は母になり、在宅ワークで色々やっていますが
今回は日本と世界の”働く”ことについての考え方の違いを
書いてみたいと思います。

昭和の日本人にとっての”働く”と平成の日本人にとっての”働く”

父は国家公務員、母はコンビニのパートという
昭和の典型的な家庭で育ち、何より仕事が最優先、
無遅刻無欠勤、働かざるもの食うべからす。

そんな時代の方針に疑問をを抱くこともなく汗水垂らして働く
両親をみて育ちました。

「仕事は苦労してするもの」

「好きなことでは食べていけない」

「金持ちは汚いことをしている」

「少ないお給料をやりくりするのが主婦の役目」

「コツコツ働いていれば生活に困ることはない」

両親からは他の多くの昭和の大人たちもそうだったように
そんな価値観を有言無言で教え込まれました。

だけど年功序列も崩壊、私が就活をする年は
就職氷河期と言われ、フリーターが急増した年でした。

戦後復興、高度経済成長期で日本国民が団結して
やる気満々、父親が真面目に勤めていれば
子どもを2〜3人育て上げ、郊外にマイホームを購入し
老後の蓄えもできた時代は終わりを告げました。

真面目にコツコツ働いていても家賃も払えない。
10年勤めても給料は上がらない。

企業に勤めることに当たり前に疑問を抱くようになった
平成。

会社のお給料1本に頼るのはあまりに心もとない、と
数年前から副業、起業をする人が激増。

インターネットの普及で副業が簡単になり、
首相も副業を推進するような時代になりました。

かくいう私は
大学を出る頃に「作家になりたい」とか「翻訳家になりたい」
とか言って母親に

「そんな仕事で食べていけるのはほんの一握りの才能のある人だけ。
公務員か正社員が一番いいのよ。」

と「才能がない」と決めつけた発言で一刀両断され
しょぼしょぼフリーターとなり

そこから日本で8年ほど派遣社員などで複数の職場で働いたあと
日本語教師として台湾で就職。

海外に出てすごーく視野が広がりました。

解放! という感じ。

中華系の人々にとっての”働く”とは

民間の日本語教師は現地の相場と比較しても
給料は安い方で、一流企業のトップエンジニアの学生たちに

「先生、そんな給料でご飯食べれてますか?」
と心配されるほど。(いろいろご馳走になりました)

それでも1人で小さいアパートを借りて
現地の生活を満喫するには十分で、日本円に換算したら
貯金なんて夢のまた夢で年に一回の帰省代は学校が負担してくれるから
帰れたものの、飛行機代なんて絶対払えない。

日系デパートは、み〜て〜る〜だ〜け〜。

そんな、ビンボーだけど楽しいわ♪という生活でした。

そして台湾ビンボー暮らしの中で出会って結婚した人が
父親が都心で代々続く商売人、母親が台湾人という人で
私は「勤め人」以外の生き方を初めて目の当たりにします。

商売人。そして金持ち。
不動産をいくつも所有しています。

億のお金を実際に動かした話を生の声として
聞いたりみたりしていく中で

私のお金の限界枠がだんだん外れていき
自分で商売をする、という生き方を選択肢に入れるように
なっていました。

そもそも、中華系の人は起業願望が強いです。

あの人もあの人もあの人も、み〜んな
社長になりたいって言ってる。

エンジニアたちも一流企業でスキルを磨いてから
仲間と自分たちの会社を設立するとか
コンサルタントとして独立するために勉強していますとか

そんな話が普通。

そして不動産所有願望も日本人の比較になりません。

老後は大家さんとして家賃収入でのんびり優雅に暮らす。

これが中華系の人々の多くが抱いている理想の老後の
ような気がします。

実際にそれを実現している人もとても多い。

元夫の親戚も不動産オーナーじゃない人いたかな?
ってくらいです。

私の両親からしたら「何を夢みたいなことを」と
フィクションとして流される話ですが
全然当たり前の話。

そして元々両親のザ・日本人の考え方が
肌に合わず、就活さえしなかった私には
この中華の働き方の考えがとてもしっくりきました。

自分が社長。好きなことで起業。
ゆくゆくは不動産オーナー。

会社の歯車で好きでもない仕事こなして
定年後は年金だけを頼りにマイホームでテレビ見てお茶すするより

絶対楽しそうじゃん!

ヨーロッパの人々にとっての”働く”

私は10ヶ月ほど東ヨーロッパ2カ国で生活しました。
そしてヨーロッパ人を夫にもつ友達が2人います。

そんな中で感じてわかったヨーロッパの人々の働き方。

最優先は仕事ではなく、家庭。

私が住んでいた東欧の国では
夕方5時にはパパが小さな子供や奥さんと歩いている姿を
毎日見かけました。

まだ明るい時間に仕事を終えた男たちが
家族と過ごしています。

夜の11時になってもオフィスの電気がついているのは
日本大使館だけ。
そう大使館職員の奥さんがぼやいていました。

そして週末。

日本ならこぞってショッピングモールに行くところですが
東欧のショッピングモールはガラガラ。

土曜日も日曜日も、ガラガラ。

ショッピングモールは週末に家族サービスや
暇つぶしに行く場所ではなく、”必要なものを買いに行く”
だけの場所でした。

洋服屋さんはガラガラですが、ホームセンターは比較的
人が多くいました。

ヨーロッパの人はDIYしますよね。

古い家具を修繕して使う。
家や庭の手入れをする。

それが男たちの重要な休日のお仕事。

東欧人の夫をもつ日本人妻の友達は
子供が産まれるっていうのに赤ちゃん用のタンスも
買わないって言うんだよ。
どんだけケチなん!

と愚痴っていましたが、ヨーロッパの人は
ほんっとに新しいものを買わない!

使い捨て文化の現代日本人は反省することしきりです。

そして長〜い夏休み。
2ヶ月とか、会社もお休みがあって家族で自然豊かな場所に
ある自分の別荘へ行ったりします。

これは本当に羨ましい。

自然豊かな場所にある木でできたぬくもりあふれる
ログハウスで子供たちを遊ばせる。

子供を産んだ今はそれがいかに贅沢なことか
よくわかります。

夫の産休育休も当たり前だし
幼稚園や学校の行事のために会社を休むのもノープロブレム!

最優先は、家族。

自然と過ごすのが何よりの贅沢。

成熟した人々の価値観。

素敵だと思います。

立川談志師匠にとっての”働く”

急に落語家(笑)

先日たまたまテレビで談志師匠が語っていました。

「世の中のお父さんたちはしんどい仕事して本当大変だと
思いますよ。私なんか所詮落語って喋ってるだけですからね、
ただ好きだからやってる。これを仕事なんて言わないですよ〜」

彼は2児のパパですが、育児も積極的にやっているそうで
それについても

「あのね、子供が好きなんですよ。これも好きだからやってるってだけ。
イクメンとはちょっと違うんだよね。義務とか責任とかでやってるわけじゃないから。」

なんか、感動しました。

仕事も”ただ好きだからやってる

育児も”ただ好きだからやってる

そう言い切れる潔さ。

好きなことだけをやっている。

それでお金もらえて有難い。
褒めてもらえるなんて有難い。
感謝感謝。

”働く”の語源は”傍(はた)を楽(らく)にすること”だそうですが

これを知った時も働くことの意味がちょっとわかったような気がしました。

頼まれごとをやっているうちにいつの間にかすごい人になっちゃった。

みたいな話も聞くし、頼まれるようなことがあるのは幸せだとも
思います。

自分の得意や好きなことが側にいる人の助けになって
楽にしてあげられたらそれは嬉しいことですよね。

結論:得意や好きなことをして自分も側にいる人もハッピーになることが”働く”なんじゃないか。

人それぞれ生まれ持った才能があるし天命がある。

得意や好きも千差万別。

昔の物々交換は田んぼ持っている人がお米を渡して
畑やっている人が大根を渡して、果物園やっている人がみかん
渡して、、、と回っていたんですよね。

現代ではパソコン得意な人がホームページ作って
文章書くの得意な人がライティングして、語学得意な人が
多言語サイトにして、営業得意な人が宣伝に行って。

そんな感じで、得意や好きを交換して
私ハッピー、あなたハッピー

こんなこと本当はやりたくないんだけどよ〜とか
あの上司まじウゼェ、とかぐちぐち言いながらやるのは
労働ではあっても”はたらく”ではないのかなあ、という気がします。

私は母になる、そして離婚するという人生最大とも言える
変化の時期を迎え、どうやったら、どんな形なら
私も子供もハッピーな働き方にできるか、試行錯誤中です。

近い将来、談志師匠のように
「好きなことやってるだけでこんなの仕事なんて言わないよ〜。
ほんと有難いねえ。」

とニヤニヤして言いたい。

子供もそんな親の働き方を見たら
働くことに夢希望が持てると思う。

幸せなワーキングママになるべく、もっと自分堀りして
地球レベルで見聞広げていきます!

 

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