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漫画『セクシー田中さん』の作者である芦原妃名子(本名:松本律子)さんが29日に栃木県のダムで亡くなっているのが発見されました。50歳でした。報道によると28日から行方不明になっており、現場には遺書のようなものがあり、自殺とみられています。Xで日本テレビ系ドラマ『セクシー田中さん』でのドラマ制作陣とのトラブルを投稿して話題になってからすぐの訃報に驚きとドラマ制作陣への怒りの声が広がっています。
芦原さんの件を受けての他の漫画家の声はこちら↓
『セクシー田中さん』の制作における芦原妃名子さんと脚本家のトラブル経緯
2023年12月24日 ドラマ版『セクシー田中さん』脚本家の相沢友子さんのインスタグラム投稿
最後は脚本も書きたいという原作者たっての要望があり、過去に経験したことのない事態で困惑しましたが、残念ながら急きょ協力という形で携わることとなりました。
木南さんを始め素敵な方々とご一緒できたこと、また、これまで感想や応援メッセージをくれたみなさまへ心から感謝を込めて。Happy Xmas.
12月24日午後10時30分 ドラマ『セクシー田中さん』最終話放送
12月28日 脚本家相沢友子さんがドラマ最終話について視聴者から色々なコメントを頂いたことを受けて
インスタグラムに投稿
ひとりひとりにお返事できず恐縮ですが、今回の出来事はドラマ制作の在り方、脚本家の存在意義について深く考えさせられるものでした。この苦い経験を次へ生かし、これからもがんばっていかねばと自分に言い聞かせています。
どうか、今後同じことが二度と繰り返されませんように。
相沢さんが視聴者からどのような意見をもらったのかはわかりませんが、この書き方からは9、10話だけ8話までより良くなかったというような悪い意味でのコメントがあり、それに対する弁明のように受け取れます。
画像:『セクシー田中さん』公式サイト
2024年1月26日 原作者の芦原妃名子さんがブログでこの件について書き、XにブログURLを記載し投稿
色々と悩んだのですが、今回のドラマ化で私が9話、10話の脚本を書かざるを得ないと判断するに至った経緯や事情を、きちんとお伝えした方が良いのではと思い至りました。
から始まり、長文で経緯が説明されています。また、
素人の私が見よう見まねで書かせて頂いたので、私の力不足が露呈する形となり反省しきりです。(中略)9話、10話の脚本にご不満をもたれた方もいらっしゃるかと思います。どのような判断がベストだったのか、今も正直正解が分からずにいますが、改めて、心よりお詫び申し上げます。
と本業ではない脚本執筆に謝罪の言葉も書かれています。
ブログURL芦原妃名子 ブログ
1月27日 SNSインフルエンサー滝沢ガレソのXで取り上げられ、炎上(主に脚本家批判)
昼は経理部OL、夜はセクシーなベリーダンサーの顔を持つ女性を描いた人気ラブコメ漫画“#セクシー田中さん”が実写ドラマ化される
↓
原作漫画は完結していないものの、ドラマ版は全10話完結
↓
原作者(芦原妃名子氏)、ドラマ製作陣、そして放送局(日テレ)の三者間であるトラブルが発生
↓… pic.twitter.com/SACE1vA7FT— 滝沢ガレソ🪄 (@takigare3) January 26, 2024
▼芦原氏の主張(要約) 滝沢ガレソXより引用
・ドラマ化にあたっては2つの条件を出した
・条件①必ず原作漫画に忠実に描く。忠実でない場合は芦原氏が加筆修正をする
・条件②漫画が未完結ゆえドラマはオリジナルの終わり方となるが、ドラマが原作漫画に影響を与えないようドラマ終盤のあらすじやセリフは原作者が用意する
・失礼な条件なのは自覚しているので何度も確認を取って日テレに了承を取ったが、フタを開けると漫画を大きく改編したプロットや脚本が提出された
・作品の核として大切に描いたシーンがカットされ、理由を尋ねても納得のいく返事がなかった
・ドラマ終了まで脚本家とは一度も会えず、監督や演出などの制作スタッフともドラマ内容について直接話す機会がなかった
・1~7話に関してはなんとか自分で脚本を加筆修正できたが、8話は修正できなかった
・一向に条件が守られないため、9&10話は原作者の自分が脚本を書くことにしたが、脚本家としては素人だった&漫画の締め切りで多忙だったせいで力不足な結果に終わってしまった
芦原妃名子さんの意図とは違う形でドラマ制作陣に受け取られた可能性
原作者・芦原さんがブログとXに投稿したのは、脚本家相沢友子さんのインスタ投稿やドラマをみた視聴者や関係者の反応を受け、自分の立場から背景を説明したかったんだと思います。相沢友子さんの言い方では単に”原作者のわがまま”のように受け取られかねないですから。しかし脚本家及びプロデューサー陣にとってはケンカを売られたように受け取られた可能性があります。
漫画が原作のドラマ制作ではドラマ制作サイドが原作者をリスペクトしない、きちんと同意を得ずに改編するケースが多発しているようで、テレビ関係者や漫画家も多く反応していました。
X上では、芦原さんの投稿に対して、テレビ関係者や漫画家も多く反応している。テレビドラマ製作に携わり、短編映画「回復タイム」を自主製作した山口智誠監督は、「こういうことが起こってしまうテレビ業界で自分も働いているのが本当に嫌です。向き合うことから逃げて本来尊重すべきものをないがしろにしている現場が山ほどあります」としている。
ITmedia
Xでの一般人の反応は芦原妃名子さんに共感、応援し、脚本家の相沢友子さんや日テレ、ドラマ製作陣を批判するものが大半だったように思われます。
日テレコメント
芦原妃名子さんの訃報に接し、哀悼の意を表するとともに、謹んでお悔やみ申し上げます。2023年10月期の日曜ドラマ『セクシー田中さん』につきまして日本テレビは映像化の提案に際し、原作代理人である小学館を通じて原作者である芦原さんのご意見をいただきながら脚本制作作業の話し合いを重ね最終的に許諾をいただけた脚本を決定原稿とし、放送しております。本作品の制作にご尽力いただいた芦原さんには感謝しております。
日テレコメントに対するXの反応
原作者自殺って最悪の結末。
それに対して日テレのコメントがあまりに残念すぎる。
日テレは今後原作とか使わないで自力でドラマ作った方がいいよ。
人は簡単に死を選ぶんだから、相手の尊厳を尊重できない旧体制のままなら、もう何もしない方が社会のため。
芦原妃名子さんのご冥福をお祈りします。— 凛々 (@s1s2s3sssk) January 29, 2024
芦原妃名子さん自殺って…
日テレと脚本家どうするの?
この人達が追い込んだようなもんだと思うけど
日テレの追伸コメントも他人事のような言い方だし
脚本家もInstagramで作者が面倒な人みたいな言い方しててさ、どんな神経してるの?
なんで作者の方がこんな終わりを迎えなきゃいけないの? pic.twitter.com/HUBBBjFjHI— Muguet (@RaRa78820374) January 29, 2024
【訃報】『セクシー田中さん』原作者の芦原妃名子さん自殺 最悪の結末へ
日テレのコメントが残念過ぎる
日本テレビは芦原先生が脚本を書いた経緯について触れてないのはなぜ?脚本家のせいにするつもりはないよ
でも原作改変で揉めたんでしょ?
自分達に非はないということ?ご冥福をお祈りします pic.twitter.com/8leiIbxLgy
— مافيا..تويتر💙 (@lm1m2) January 29, 2024
今回、経緯説明のX投稿から自殺までわずか3日という短さで、ネット社会の怖さを感じるとともに、また1つエンタメ業界の闇をみた気がします。
漫画『セクシー田中さん』はまだ未完結で、それ以外にも評価の高い人気の漫画家さんだったようで、このような形で亡くなられて残念がる声が跡をたちません。ご冥福をお祈りいたします。
芦原妃名子さん著作↓
芦原さんの件を受けての他の漫画家の声はこちら↓